マンスリーカルチャー
平成30年9月

街中は、秋の気配に包まれてきました。そうなると食の季節ということですが、今月は果実に注目しました。
いわゆる旬の果実について調べてみると東京で10月に旬を迎えるものとしては、柿が筆頭になります。ぶどう、いちじく、日本梨、栗は9月、西洋梨は11月が旬とされていますので、意外にも旬の果実が10月は多くないようです。
それならばと、今回は10月に旬を迎える「柿」にこだわってみました。柿の原産国は中国とされており、その生産量は年間約373万トンで、世界全体の約72%を占めて世界一を誇っています。我が国は24万トンで韓国、スペインに次いで世界第4位です。興味深いことに柿の輸入はニュージーランドからだけで、最大の生産国中国からの輸入がないようです。(2016年の統計)
柿といってもいろいろ種類がありますが、作付面積の多い順では、岐阜県生まれの「富有(ふゆう)」、いわゆる種なしの「平核無(ひらたねなし)」、平核無の変種で最近登場した「刀根早生(とねわせ)」、不完全渋柿であんぽ柿にも使われる「甲州百目(こうしゅうひゃくめ)」というところです。
なお、東京近郊で柿狩りができるところがあるようです。東京都東村山市、千葉県君津市、神奈川県横浜市などにありますので、秋の穏やかな日にお出掛けになってはいかがですか。柿の効能としてビタミンCが豊富で、風邪予防、美肌効果があり、また、発がん抑制作用が期待できる、とされていますので、晴れ渡った秋空のもとの柿狩りで季節を感じ、採れたての柿を食べて健康増進を図ることができれば、秋を満喫できるのではないでしょうか。