マンスリーカルチャー
平成30年1月

今年は、寒い正月でしたので、三が日に日本酒を飲まれたお方も多かったと思います。日本酒につきもののお猪口(おちょこ)ですが、蛇の目の入ったお猪口をご覧になったことがありますか。お猪口の底にある青い輪のことです。
この蛇の目は、冴えた藍色になっており、古くから利き酒の時に使われ、明治44年の第1回全国新酒鑑評会から始まっています。この蛇の目のお猪口は、「利き猪口」と呼ばれ、現在はプロが品評会で使う「本利き」と普段使いの「呑利き」の2種類が流通しており、前者の容量は1合と決まっています。そして、この藍色は、お酒の濁り具合を確かめるためで、お猪口の地色の混じりけのない白は、日本酒の色が分かるようになっているそうです。
ところで、燗酒(かんざけ)の温度の目安をご存知ですか。
ひと肌寒 35℃くらい
ぬる燗 40℃くらい
上燗(じょうかん)45℃くらい
熱燗 50℃くらい だそうです。
そういえば、上方落語で一世風靡した桂枝雀という落語家の「上燗屋」という演目をご覧になったことはありますか。酒飲みが飲み屋の主人相手に絡みながら愉快に飲んで帰る、というものですが、その情景が楽しく語られて、珠玉の演目と思います。ご興味がおありでしたら、動画でご覧になってみて下さい。きっと上燗が飲みたくなるように思いますが・・・